ペレ出版、恒石昌志さん著「語源で増やす英単語」という本をいつまでも捨てずに大事に取っておいたら、仕事で英語を使うようになりついに本格的に役に立つ時がまいりました。
この学習法は語根(radix)から連想を派生させて一気にVocabularyを増やそうという私好みのものなのです。英語の60%はラテン語に由来し、12%はギリシャ語に由来している、と恒石さんは仰っています。
ただしいかんせんラテン語がよく分からず馴染みがない。高校時代に世界史を選択してヨーロッパ史は好きだったのですがね。そこでこのページで有名なラテン語をどしどし追記してその語根を覚えてしまおうという備忘録のページを作ることにしました。
Memento Mori 死を想え
「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」というラテン語の言葉です。キリスト教の中でも有名なようです。聖おにいさんにセリフが出てきたので覚えています。
ラテン語memor 記憶する、想う
memory memorial remember commemorate memorandum remind mental
ラテン語mors/morbus 死・病気
mortal mortify mortician amortize immortal mortgage murder morbid
ālea jacta est 賽は投げられた
Julius Caesarが紀元前49年1月10日、元老院のGnaeus Pompeiusに背いて、軍を率いて南下しルビコン川を渡った時の格好いいセリフです。
もう後戻りはできない、やり切るのみという強い決意です。
ラテン語ject/jecere 投げる
abject deject reject inject project object subject eject trajectory interject conjecture ejaculate subjacent jet jettison jetsam jetty jut
末尾のestは英語でいうbe動詞の三人称単数の形だそうな
Magna Carta Libertatum 英国マグナ・カルタ
1215年6月19日イングランド王国の時代、ジョン王の専制的な振る舞いに貴族が反発して制定された大憲章。自由をうたう世界最初の憲章ではないでしょうか。専制君主または国家の権利を制限し、法の支配を確認するという近代憲法のまさに先駆けともいえるマグナ・カルタ。世界史を専攻していれば記憶には残っているはず。聖徳太子の十七条憲法も偉大ではあるが、現代まで成文化されて連続しているという点でこいつには負けてしまう。
ラテン語carta/charta 紙
card discard cartel chart cartoon cartridge carton cartography charter
ラテン語magna/magni 偉大な
接頭辞としていろんな単語に出てくる
magnificent magnify majority magnanimous
Carpe diem その日を生きよ Seize the day
映画Seize tha dayというのをみたことがある。死せる詩人の会だっけか若い時に見たから印象が強かった。映画タイトルのseize the dayはたぶんこのラテン語に由来している。その日1日を悔いのないように精一杯生きよということだと思う。
中高学生時代に、receiveってなんでこんなつづりで覚えにくいんだろうと疑問だったけどperceiveやconceiveという仲間を見るとまぁ許せる。どれも重要な単語ばっかりだ。
Latin: capare, つかむ・取る Radix: cap, ceive, cept, ceit, cip
capture caption captive capacity capable incapable cable occupy preoccupy occupation deceive perceive conceive concept conception contraception accept unacceptable intercept incept except receive receipt reception anticipate participate susceptible conceit deceit recipe chase purchase
vice versa 逆もまた真なり
英語圏の人たちの文書やメールにときたま出てくるこの言葉。サーバやプログラムの仕様書にも出てくる時がある。片道だけの通行ではなく逆方向でも同じことですよ、というニュアンスの時にこの言葉は現代でも使われる。
“vicis,” meaning “to change,” and “vertere,” meaning “to turn.”
ラテン語vertare 回る・向く・曲がる 語根vers, vert
version versus verse vertigo vortex vertex vertical universe university diverse reverse adverse traverse perverse obverse advertise versatile convert pervert avert obvert evert invert subvert. OSSのsubversionなつかしいな introvert extravert controversy incontrovertible conversation malversation divorce
fac, quod rectum est, dic, quod verum est. 正しい事を為せ、真の事を言え
Latin: facera 作る・為す・置く radix: fac, fect, feat, feit, fact, fice, fit, face
facsimile faculty facility factor affect infect perfect defect effect confect prefect prefecture feat feature defeat counterfeit forfeit fact factory artifact benefactor malefactor office efficient sufficient proficient deficient superficial magnificent difficult face efface deface surface profit profitable affair
cogito, ergo sum. 我思うゆえに我在り
デカルトのことば。日本の哲学界にとってはそんなものかという評価らしいが、ここはラテン語を覚えるためだけにpick up.
in dubio pro reo 疑わしきは罰せず, 疑わしきは被告の利益
近代司法の原則。疑わしい被告には罰を与えないという方針はローマ法から有効であったようで現代まで受け継がれているからありがたいですね。
doubt
おまけ
ラテン語いい回しメモ(調査中)
i.e. id est すなわち
e.g. exempli gratia たとえば
status quo
What is Stare Decisis?
Stare decisis is a legal term that refers to the doctrine of precedent, well established in common law – court rulings being guided by previous judicial decisions. The term is derived from a Latin phrase that means “to stand by things decided” or “let the decision stand.”先例拘束性
Port care
来た、見た、勝った Veni, vidi, vici,
P. S. Post Script
アウグストゥス(尊厳者)
全ての道はローマに通ず
ローマは一日にしてならず
人生より難しい芸術はない セネカ
汝自身を知れ アポロン神殿