生まれて初めてふるさと納税をやってみました。ふるさと納税はお得、お得というけれど他の金融商品と比較するとどうなのか?Time is Moneyですよ。支払ってから回収するまであんまりのんびりしてるようなら他の金融商品で運用した方が良いかも、って思いませんか。数値化した解説はあまりないのでやってみたいと思います。
比較シミュレーションの前提
複雑にすると話が進まないのでシミュレーション前提条件を出します。
- 一般的な給与所得者です
- 寄付額は5万円を想定
- つまり所得税と住民税の控除額上限は5万円以上
- 上限ギリギリまでお金を出すつもりもないので5万円位なら出せるか〜という状況
- 自治体の返礼品は完璧に自分の欲しいものを見つけたのでその価値は現金と等価とする
- 申し込みは1回のみ
- ワンストップ特例申請を行い、対象額は全額住民税から控除されるものとする
こういう状況だとします。たかが5万円、されど5万円です。5万円でもハイリスクだけどトルコリラに預ければ政策金利15%なわけでしょ。ふるさと納税に使うのと、他の金融商品に使うのとどっちがお得なのか、比較してみましょう〜
効果を回収する期間が最短で1.5年、最長で2.5年
債券など普通の金融商品には預入期間があり、利息を受け取るタイミングがあります。例えば税引き後2〜3%の年間利回りで、1.5年預けておき、利息は4ヶ月ごとに受け取れる、といったものです。
ふるさと納税はそうではなく上記前提の5万円をボンっと支出してしまいます。
それを年単位で締めて、12月末までに寄付した額−申込毎の手数料2,000円が、翌年分6月以降の住民税所得税から控除されていきます。
ボンっと支出した後には自治体から返礼品が届きます。自治体としては寄付額の2割程度が返礼品として許可されていますが、商品券など流動性の高いものは禁止されているため、届くのはあくまで「モノ」です。
年の後半にやった方がいいだろう。10〜12月
このことから、年の後半にやった方が無難かなと思うんですよね。5万円自分の手元からキャッシュがなくなり、キャッシュフローは悪化するわけじゃないですか。最も遅く12月に手続きしたとすると各書類の処理に期限を意識する必要があってやや慌ただしいですけど。
やり慣れた人がもし手際よく12月に各種処理ができれば、返礼品を受け取るのは年明け1月。住民税控除がかかるのが年明け6月から一年間。これが最も効果的なふるさと納税の使い方だと思います。この場合、投資してから効果を回収し終わるまでの期間が最短の1.5年ですみます。
5万円を払うのが1月だとすると期間最長になってしまい、キャッシュが手元になくなってから効果を回収し終わるまで2.5年もかかってしまいます。
時系列 | イベント | 収支 | 金額 |
---|---|---|---|
令和N年 11月 | サイトで欲しい返礼品を見つける | ||
令和N年 12月 | ふるさと納税を申し込む ワンストップ特例申請を処理する | 支出 寄付金として | 50,000円 |
令和N+1年 1月 | 返礼品が到着する | 収入 返礼品の価値として | 10,000円 |
令和N+1年 2月 | |||
令和N+1年 3月 | |||
令和N+1年 4月 | |||
令和N+1年 5月 | 住民税の通知書が来るー | ||
令和N+1年 6月 | 控除額の適用 開始 | 収入 税額控除として | 4,000円 |
この間毎月 | 控除額の適用×10ヶ月 | 収入 税額控除として | 4,000円×10 |
令和N+2年 5月 | 控除額の適用 終了 | 収入 税額控除として | 4,000円 |
年間利回りは回収期間に応じて12%〜6.4% もち税引き後
最短1.5年で回せたとすると、年間利回りは約10.6%に相当します。
- 支出の部
- 寄付金額 50,000円
- 収入の部
- 2割程度の返礼品 10,000円相当
- 住民税控除額6月から翌年5月 4,000円×12ヶ月
5万円のうち手数料2,000円を引かれた額が節税額となるのでそこからは月々の住民税払いに控除として効いてくる。上述の収入の部を全部足すと58,000円となりました。
50,000円投資して1.5年先に58,000円を回収できるので1年換算での利益は5,333円。年間利回りは10.6%という計算になりました。
逆に最長の2.5年回収コースですと一年間利益は3,200円。年間利回りは6.4%です。
クレジットカード払いでもっと攻めれば
5万円の支出をクレジットカードで支払ってポイント取りをするともっとお得になりますね。ケチくさいと言われようがこの際とことんやってみましょう。
この記事を見ているような皆さまならクレジットカードの利用額から1%程度はポイント化して実生活で生かすワザをきっとお持ちだと思います!よって以下が追加になります。
- 収入の部
- クレジットカードポイント 500pt
さらにカード払いにすることで支払いを1ヶ月遅延させることができますから回収期間が最短で1.41年になりますか。利益8,500÷1.41÷50,000で年間利回り最大で12%という数値が出ました。
bitFlyerでもっと攻めれば!(キレ気味)
あとで分かったんですけどbitFlyerからの「ビットコインをもらう」リンク経由でふるさと納税サイトで購入手続きすると最大で3%のビットコインがもらえるみたいですよ! どういうこっちゃ、知らなかった〜。暗号資産に入ろうとしている人はbitFlyerアカウント作ってみてはどうですか。
50000円の3%ビットコインもらえたらそりゃぁやるよね。将来絶対無駄にならないから。3%というのは今だけかもしれませんね。1%でもいいからいただきたいです。
最もお得になる方法まとめ
- サイトで自分が欲しいものは常々探しておく
- 申し込みは年末に行う、申請手続きに無理がない程度に
- クレジットカード払いでとことんお得を追求
- ちょっとビットコインももらっておけば?
総評
それでもトルコリラの方が政策金利が高いですね(笑)。でもふるさと納税にはリラ暴落のようなリスクがないですから、元本保証されていると考えるとこの利回りは魅力的です。
控除額に上限があり最後に現金が戻ってくるものでもないので、複利効果で資産を年毎に増やしていくことはできません。あくまで1年ずつお得に節税できるというだけですから、節税ツールとして割り切った方が良いですね。それでも年利12%というのはお得だと素直に評価することができます。
金融商品に例えるとこういう性質だといえるのではないでしょうか。最大工夫してです。
- 元本保証
- 年間利回り12% (最低6.4%)
- 回収期間1.41年 (最長2.5年)
- ※年間の投資額に上限あり
- ※キャッシュは戻ってきません、住民税控除額として還元します
年利12%以上で複利効果も出せているような投資先をお持ちの方は、自己資金をふるさと納税に突っ込むまでもない、ということになります。えぇぜひそうしてください。
まだ控除を実際に受けたことがないので間違いがあったらごめんなさい。免責事項の通り、投資判断はご自身の責任にてお願いいたします。
何かの考察の一助になれば。終わります。
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